【2014年】2級建築施工管理技士(選択種別:躯体) 学科試験の過去問と解答例
※問題1から14までの14問から9問を選択し解答してください。
No1
換気に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 空気齢とは、空気が流入口から室内のある点まで到達するのに要する時間のことである。
2 風圧力による自然換気では、換気量は開口部面積と風速に比例する。
3 室内外の温度差による自然換気では、給気口と排気口の高低差が大きいほど換気量は大きい。
4 換気回数とは、1時間当たりの換気量を室面積で割った値である。
No2
結露に関する次の文章中、に当てはまる語句の組合せとして、最も適当なものはどれか。
「空気の含有水分量すなわちを一定のまま湿り空気の温度を下げると、湿り空気はそので飽和状態となり、さらに下げると、その水分の一部はして水滴となる。冬季、暖房した室の窓面上に生じる水滴は、このプロセスで形成されたものであり、これを結露という。」
1 イ=相対湿度 ロ=露点温度 ハ=蒸発
2 イ=絶対湿度 ロ=露点温度 ハ=凝縮
3 イ=絶対湿度 ロ=湿球温度 ハ=蒸発
4 イ=相対湿度 ロ=湿球温度 ハ=凝縮
No3
音に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 音が1点から球面状にひろがる場合、音の強さは音源からの距離の2乗に反比例する。
2 音は、伝搬の仕方によって、一般に空気伝搬音と固体伝搬音とに分けられる。
3 塀などの障壁の裏側に音が回り込む現象は、周波数の高い音の方が起こりやすい。
4 同じ機械を同じ出力で2台運転したとき、1台を止めると、音の強さのレベルは、約 dB減少する。
No4
木造在来軸組構法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 和小屋の小屋梁には、曲げモーメントが生じる。
2 地震力に対して有効な耐力壁の必要長さは、各階の床面積が同じ2階建であれば、1、2階とも同じである。
3 筋かいと間柱の交差する部分は、筋かいを欠き取らずに、間柱断面を切り欠くようにする。
4 土台は軸組最下部の水平材で、柱の下端を連結し、柱からの荷重を基礎に伝えるために用いられる。
No5
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 耐震壁は、建築物の重心と剛心との距離ができるだけ大きくなるように配置する。
2 柱は、軸方向の圧縮力、曲げモーメント及びせん断力に十分耐えられるようにする。
3 大梁は、柱と柱をつなぎ床の荷重を支えると同時に、地震力などの水平荷重にも抵抗する部材である。
4 床スラブは、床の鉛直荷重を梁に伝えるとともに、地震時には架構が一体となって水平力に抵抗させる役割を持っている。
No6
鉄骨構造の接合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 高力ボルト接合には、摩擦接合、引張接合、支圧接合などの形式があり、一般に摩擦接合が用いられる。
2 一定規模以下の建築物の構造耐力上主要な部分の接合を普通ボルト接合とする場合には、ボルトが緩まないようにナットを溶接したり二重にするなどの戻り止めの措置を講じる。
3 応力を伝達させる主な溶接継目の形式は、完全溶込み溶接、部分溶込み溶接、隅肉溶接である。
4 溶接と高力ボルトを併用する継手で、溶接を先に行う場合は両方の許容耐力を加算してよい。
No7
杭基礎に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 場所打ちコンクリート杭は、地盤を削孔し、その中に鉄筋かごを挿入してコンクリートを打ち込んでつくる。
2 外殻鋼管付コンクリート杭は、大きな水平力が作用する杭に適している。
3 既製コンクリート杭のセメントミルク工法は、伏流水がある地盤に適している。
4 鋼管杭は、既製コンクリート杭に比べて破損しにくく、運搬、仮置きに際して、取扱いが容易である。
No8
建築物に作用する荷重及び外力に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 固定荷重は、建築物各部自体の体積にその部分の材料の単位体積質量及び重力加速度を乗じて算定する。
2 事務室の積載荷重の値は、一般に、大梁、柱又は基礎の構造計算用より、床の構造計算用の方を小さくする。
3 屋根面における積雪量が不均等となるおそれのある場合は、その影響を考慮して積雪荷重を計算する。
4 風圧力は、速度圧に風力係数を乗じて計算する。
No9
図に示す単純梁ABに等変分布荷重wが作用するとき、支点Aの垂直反力VA、及び支点B の垂直反力VBの大きさの組合せとして、正しいものはどれか。
1 VA= 9.0 kN、VB=18.0 kN
2 VA= 13.5 kN、VB=13.5 kN
3 VA= 18.0 kN、VB= 9.0 kN
4 VA= 18.0 kN、VB=36.0 kN
No10
図に示すラーメンに集中荷重Pが作用したときの曲げモーメント図として、正しいものはどれか。
ただし、曲げモーメントは材の引張側に描くものとする。
No11
日本工業規格(JIS)に規定する構造用鋼材の記号と名称の組合せとして、不適当なものはどれか。
1 SS ……… 一般構造用圧延鋼材
2 SM ……… 溶接構造用圧延鋼材
3 SN ……… 建築構造用圧延鋼材
4 STKR ……… 一般構造用炭素鋼鋼管
No12
木材の一般的な性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 木材の強度は、繊維飽和点以上では、含水率が変化してもほぼ一定である。
2 木材の熱伝導率は、密度の小さいものほど小さい。
3 木材の辺材部分は、心材部分に比べて乾燥にともなう収縮が小さい。
4 木材の強度は、含水率が同じ場合、密度の大きいものほど大きい。
No13
日本工業規格(JIS)に規定するタイルに関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 ユニットタイルは、施工しやすいように多数個のタイルを並べ、シート又はネット状の台紙などを張り付け連結したものをいう。
2 素地(きじ)は、タイルの主体をなす部分をいい、施ゆうタイルの場合、表面に施したうわぐすりを含む。
3 タイルの吸水率による種類は、Ⅰ類、Ⅱ類、Ⅲ類に区分される。
4 裏あしは、セメントモルタルなどとの接着をよくするため、タイルの裏面に付けたリブ又は凹凸のことをいう。
No14
シーリング材の特徴に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 ポリサルファイド系シーリング材は、表面の仕上塗材や塗料を変色させることがある。
2 シリコーン系シーリング材は、表面への塗料の付着性が悪い。
3 ポリウレタン系シーリング材は、施工時の気温や湿度が高いと発泡のおそれがある。
4 変成シリコーン系シーリング材は、耐熱・耐寒性が良好で、ガラス越しの耐光接着性に優れている。
※問題15から17までの3問は全問解答してください。
No15
構内舗装工事に関する記述として最も不適当なものはどれか。
1 アスファルト舗装の表層から路盤までの厚さは路床土の設計CBRの値が低いほど薄くできる。
2 路床は地盤が軟弱な場合を除いて現地盤の土をそのまま十分に締め固める。
3 アスファルト舗装に用いるフィラーとは、アスファルトと一体となって骨材の間を充墳するものをいう。
4 コンクリート舗装に用いるコンクリートのスランプは一般の建築物に用いるものより小さい。
No16
建築物の電気設備とそれに関する用語の組合せとして、最も関係の少ないものはどれか。
1 高圧受変電設備 — キュービクル
2 幹線設備 — 同軸ケーブル
3 電話設備 — PBX
4 照明設備 — コードペンダント
No17
給排水設備工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 水道直結直圧方式は、水圧が大きすぎて2階建住宅の給水には採用できない。
2 ウォーターハンマーとは、給水配管内の水流が急激に停止したとき、振動や衝撃音が生じる現象をいう。
3 飲料水用の給水タンク等の水抜き管は、一般排水系統へ直結せず間接排水とする。
4 屋外排水設備の汚水ますの底部には、下面が半円形状のインバートを設ける。
※問題18~25までの8問題のうちから6問題を選択し、解答してください。
No18
用語の定義に関する記述として、「建築基準法」上、誤っているものはどれか。
1 建築物の構造上重要でない屋外階段は、主要構造部ではない。
2 住宅の浴室は、居室ではない。
3 鉄道の線路敷地内の運転保安に関する施設は、建築物ではない。
4 工場の用途に供する建築物は、特殊建築物ではない。
No19
次の記述のうち、「建築基準法」上、誤っているものはどれか。
1 建築物の敷地は、原則として、これに接する道の境より高くしなければならない。
2 地階に設ける居室には、必ず、採光のための窓その他の開口部を設けなければならない。
3 階段に代わる傾斜路には、原則として、手すり等を設けなければならない。
4 下水道法に規定する処理区域内では、便所は、水洗便所としなければならない。
No20
建設業の許可に関する記述として、「建設業法」上、誤っているものはどれか。
1 一の都道府県の区域内にのみ営業所を設けて営業をしようとする場合は、当該営業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。
2 建設業の許可は、1つの営業所で、土木工事業と建築工事業の許可を受けることができる。
3 建設業の許可は、5年ごとに更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力が失われる。
4 一般建設業の許可を受けた者が、当該許可に係る建設業について、特定建設業の許可を受けたときも、当該建設業に係る一般建設業の許可は有効である。
No21
工事現場における技術者に関する記述として、「建設業法」上、誤っているものはどれか。
1 請負代金の額が5,000万円の共同住宅の建築一式工事を請け負った建設業者が、工事現場に置く主任技術者は、専任の者でなければならない。
2 発注者から直接建築一式工事を請け負った特定建設業者は、下請契約の総額が4,500 万円以上となる工事を施工する場合、工事現場に監理技術者を置かなければならない。
3 元請の特定建設業者から下請けとして請け負った建設工事の場合、下請の建設業者は主任技術者を置かなくてよい。
4 建築一式工事に関し10年以上実務の経験を有する者は、建築一式工事における主任技術者になることができる。
No22
次の記述のうち、「労働基準法」上、誤っているものはどれか。
1 使用者は、原則として、満18才に満たない者を午後10時から午前5時までの間において使用してはならない。
2 未成年者の親権者又は後見人は、未成年者の賃金を代って受け取ることができる。
3 使用者は、満18才に満たない者について、その年齢を証明する戸籍証明書を事業場に備え付けなければならない。
4 使用者は、原則として、満18才に満たない者が解雇の日から14日以内に帰郷する場合においては、必要な旅費を負担しなければならない。
No23
建設現場における次の業務のうち、「労働安全衛生法」上、当該業務に関する安全又は衛生のための特別教育のみを受けた者が従事できる業務はどれか。
ただし、道路上を走行させる運転を除くものとする。
1 つり上げ荷重が3 t のタワークレーンの運転の業務
2 つり上げ荷重が3 t の移動式クレーンの玉掛けの業務
3 機体重量が3 t のブルドーザーの運転の業務
4 最大荷重が3 t のフォークリフトの運転の業務
No24
建設工事に係る次の資材のうち、「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)」上、特定建設資材として定められていないものはどれか。
1 駐車場の解体撤去工事に伴って生じたアスファルト・コンクリート塊
2 場所打ちコンクリート杭工事の杭頭処理に伴って生じたコンクリート塊
3 木造住宅の新築工事に伴って生じた木材の端材
4 住宅の屋根の葺き替え工事に伴って生じた粘土瓦
No25
次の建設作業のうち「騒音規制法」上、特定建設作業に該当しないものはどれか。
ただし、作業は開始したその日に終わらないものとする。
1 くい打機とアースオーガを併用するくい打ち作業
2 環境大臣が指定するものを除く、原動機の定格出力が80 kWのバックホウを使用する作業
3 さく岩機を使用し作業地点が連続して移動する作業で、1日における作業に係る2地点間の最大距離が50 m の作業
4 環境大臣が指定するものを除く、原動機の定格出力が40 kWのブルドーザーを使用する作業
No26
仮設計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 工事現場の敷地周辺の仮囲いに設ける通用口の扉は、引戸又は内開きとする。
2 下小屋は、材料置場の近くに設置し、電力及び水道等の設備を設ける。
3 所定の高さを有し、かつ、危害を十分防止し得る既存の塀がある場合でも、それを仮囲いに代用してはならない。
4 敷地に余裕がなく止むを得ず工事用の事務所を工事現場から離れて設置する場合には、工事現場内に出先連絡所を設ける。
No27
工事現場における材料の保管に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 袋詰めセメントは、風通しのよい場所に保管した。
2 ALCパネルは、損傷が生じないように台木の上に平積みで保管した。
3 型枠用合板は、直射日光に当たらないよう、シートを掛けて保管した。
4 アスファルトルーフィングは、湿気の影響を受けにくい場所に立てて保管した。
No28
建築工事に係る提出書類とその届出先又は申請先との組合せとして、不適当なものはどれか。
1 建築物除却届 —— 都道府県知事
2 作業員寄宿舎の設置届 —— 市町村長
3 道路使用許可申請書 —— 警察署長
4 道路占用許可申請書 —— 道路管理者
No29
工程管理に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 バーチャート工程表は、各作業の関連が示されないので、クリティカルパスが明確になりにくい。
2 山積工程表は、同種の作業を複数の工区や階で繰り返し実施する場合、作業の所要期間を一定にし、各作業が工区を順々に移動しながら作業を行う手順を示した工程表である。
3 出来高工程表は、工事の進ちょくに従って発生する出来高の累積値を縦軸に取り横軸には時間軸を取って、出来高の進ちょくを数量的にかつ視覚的に示した工程表である。
4 ネットワーク工程表は、作業の順序関係や開始・終了時刻を明確にしたもので、きめこまかな施工計画が得られ、工程の変化に対応しやすい。
No30
総合工程表の立案段階において考慮すべき事項として、必要性の最も少ないものはどれか。
1 近隣協定に基づく作業可能日と作業開始時刻・作業終了時刻
2 地域による労務、資材、機材の調達状況
3 使用可能な前面道路の幅員、交通規制
4 工種別の施工組織体系
No31
次の用語のうち、品質管理に最も関係の少ないものはどれか。
1 マニフェスト
2 管理図
3 トレーサビリティ
4 チェックシート
No32
品質管理のための材料等と試験・検査に関する組合せとして、最も関係の少ないものはどれか。
1 シーリング材 —— 簡易接着性試験
2 支持地盤 —— 平板載荷試験
3 鉄骨の高力ボルト接合 —— 超音波探傷試験
4 木材 —— 含水率測定
No33
鉄骨工事の試験・検査に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 表面割れの疑いのある溶接部は、浸透探傷試験を行った。
2 隅肉溶接のサイズの測定は、溶接用ゲージを用いて行った。
3 溶接部の欠陥のブローホールは、目視による外観検査を行った。
4 施工後のスタッド溶接部は、15°打撃曲げ検査を行った。
No34
作業主任者を選任すべき作業として、「労働安全衛生法」上、定められていないものはどれか。
1 土止め支保工の切りばりの取付けの作業
2 張出し足場の組立ての作業
3 型枠支保工の組立ての作業
4 コンクリートの打設の作業
No35
通路及び足場に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 枠組足場に使用する作業床の幅は40 cm 以上とした。
2 枠組足場の墜落防止設備として、交さ筋かい及び高さ15 cm の幅木を設置した。
3 高さ2 m 以上の単管足場の作業床の手すり高さを75 cm とした。
4 高さ8 m 以上の登り桟橋には、高さ7 m 以内ごとに踊場を設けた。
※問題36から50までの15問のうち6問を選択し解答して下さい
No36
墨出し等に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 検査用鋼製巻尺は、その工事現場専用の基準巻尺を使用する。
2 鉄筋コンクリート造では、躯体工事用の各階ごとの基準高さは、1階の基準高さから確認する。
3 建物の位置を確認するための縄張りでは、配置図に従ってロープを張るか、石灰で線を引くなどする。
4 高さの基準点は、複数設置すると相互に誤差を生じるので、設置は1箇所とする。
No37
地盤調査に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 ボーリングには、一般にロータリー式コアボーリングが用いられる。
2 サウンディングとは、土質の色調により地層の性状を探査することをいう。
3 一軸圧縮試験により、非排水せん断強さを推定することができる。
4 サンプリングとは、地盤の土質試料を採取することをいう。
No38
埋戻しに関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 埋戻し土は、最適含水比に近い状態で締め固めた。
2 根切り土を埋戻しに使用するので、根切り土の中の良質土とし、転圧、突固めを行った。
3 山留め壁と地下躯体との間の埋戻しは、砂質土と粘性土を交互に組み合わせて締め固めた。
4 基礎・地中梁で埋戻しする部分に使用したラス型枠材は、残したまま埋め戻した。
No39
親杭横矢板工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 比較的硬い地盤や砂礫層でも施工可能である。
2 横矢板のはずれ防止として、桟木等を矢板両側に釘止めする。
3 横矢板挿入時の裏込め材の充填不良により、地盤の沈下や山留め壁の変形が起こりやすい。
4 地下水位が高く、透水性の高い地盤に適している。
No40
場所打ちコンクリート杭のアースドリル工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 掘削深さの確認は、検測器具を用いて孔底の2箇所以上で検測した。
2 掘削完了後に行うスライムの一次処理は、底ざらいバケットで行った。
3 鉄筋かごへのスペーサーの取付けは、表層ケーシングの範囲のみとした。
4 トレミー管の先端は、打込み中のコンクリートに常に2m 以上入っているように保持した。
No41
鉄筋の加工及び組立てに関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 鉄筋間隔とは、隣り合う鉄筋の中心間距離をいう。
2 鉄筋の曲げ加工は、常温で行う。
3 柱のスパイラル筋の末端には、フックを設ける。
4 最上階の柱頭の四隅にある主筋端部は、異形鉄筋を使用すればフックを必要としない。
No42
鉄筋の継手に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 鉄筋の継手の位置は、原則として引張応力の小さいところに設ける。
2 鉄筋継手には圧接継手、重ね継手の他、機械式継手、溶接継手などがある。
3 梁主筋を重ね継手とする場合、隣り合う継手の中心位置は、重ね継手長さの約0.5倍ずらすか又は1.5 倍以上ずらす。
4 フック付き重ね継手の長さは、フックの折曲げ角度に応じて異なる。
No43
型枠工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 独立基礎のフーチング上端の勾配が急なので、上端にせき板を設けた。
2 壁付き隅柱の出隅部は、角締めパイプを立て、チェーンとターンバックルを用いて締め付けた。
3 床型枠は、サポート、大引及び根太を配置した後に合板を敷き込んだ。
4 柱型枠の建入れ調整は、梁、壁及び床の型枠を組み立てた後に行った。
No44
日本工業規格(JIS)において、レディーミクストコンクリート用骨材として、規定されていないものはどれか。
1 溶融スラグ骨材
2 人工軽量骨材
3 砕石
4 高炉スラグ骨材
No45
コンクリートの打込み及び締固めに関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 大梁のコンクリートの鉛直打継ぎ位置は、柱際に設けた。
2 コンクリート内部振動機(棒形振動機)による加振は、コンクリート上面にペーストが浮くまでとした。
3 壁への打込みは、打込み位置を移動しながら、打込み高さが均等になるように打ち込んだ。
4 スラブの付いたせいの高い梁への打込みは、スラブ下で一度打ち止め、コンクリートの沈降を見計らってから、残りの部分をスラブと同時に打ち込んだ。
No46
コンクリートの養生に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 打込み後のコンクリートが透水性の小さいせき板で保護されている場合は、湿潤養生と考えてよい。
2 高炉セメントB種を用いたコンクリートの材齢による湿潤養生期間は、普通ポルトランドセメントの場合と同じである。
3 普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートは、打込み後5日間はコンクリート温度を2℃ 以上に保つ。
4 コンクリートの打込み後、少なくとも1日間はその上で歩行又は作業をしない。
No47
鉄骨の工作に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 高張力鋼にけがきをする場合、表面にポンチやたがね等の打こんを残さないようにした。
2 鋼材切断面の凹凸やノッチ等の不良箇所は、グラインダーにより修正した。
3 高力ボルトの孔径は、高力ボルトの公称軸径に5.0 mm を加えた値とした。
4 組立てに使用する部材にひずみがあったので、組立て前にひずみの矯正を行った。
No48
鉄骨の建方に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 建方機械の選定にあたっては、最大荷重、作業半径、作業能率などを考慮する。
2 複数の節や多スパンからなる鉄骨の建入れ直しは、建方がすべて完了してから行う。
3 鉄骨建方が長期間にわたり気候が変わる場合、建入れ直しに用いる測定器の温度補正を行う。
4 建入れ直し用のワイヤロープを取り付けるプレートは、工場製作段階で溶接しておく。
No49
在来軸組構法における木工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 土台の継手は、腰掛けかま継ぎとし、上木となる方をアンカーボルトで締め付けた。
2 束立て床組の大引の継手は、床束心で腰掛けあり継ぎとし、釘打ちとした。
3 根太の継手は、大引の心で突付け継ぎとし、釘打ちとした。
4 和小屋組の棟木や母屋には、垂木を取り付けるため、垂木当たり欠きを行った。
No50
揚重運搬機械に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 ラックピニオン式の建設用リフトは、荷及び人の揚重に用いられる。
2 ラフテレーンクレーンは、同じ運転席でクレーン及び走行の操作ができる。
3 クローラークレーンは、狭い場所での車体の方向転換が容易である。
4 クライミング式タワークレーンは、高層建築物の鉄骨建方などに用いられる。
※問題66~80までの15問題のうちから6問題を選択し、解答してください。
No66
地盤の標準貫入試験に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 ハンマーは、質量が63.5 kgの鋼製のものを用いた。
2 採取された土の標本試料は、透明な容器に入れて、深さ、土質名などを記載し保管した。
3 本打ち20 cm に対する打撃回数が30回であったので、その打撃回数をN値とした。
4 本打ちの場合、ハンマーの落下高さを76 cm とし、自由落下させた。
No67
山留め工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 鋼矢板工法は、掘削深度が15mを超える場合や玉石・転石地盤など硬い地盤に適している。
2 場所打ち鉄筋コンクリート地中壁(連続壁)は、壁の剛性が大きく、大深度の掘削工事に適している。
3 ソイルセメント柱列山留め壁は、地下水位の高い砂礫地盤や軟弱地盤に適している。
4 地盤アンカー工法は、敷地の高低差が大きく山留め壁にかかる側圧が偏土圧となる場合に適している。
No68
山留めの設計及び管理に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 鋼製切梁に作用する軸力には、温度変化による切梁の増加軸力を考慮した。
2 ヒービングの兆候を山留め壁に取り付けた傾斜計の計測値により把握することとした。
3 下段の切梁の撤去による、上段の切梁の軸力増加に対する補強を行った。
4 山留め壁の変形量や切梁の軸力などは、あらかじめ設定した管理値や限界値に基づき管理した。
No69
既製コンクリート杭のセメントミルク工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 オーガーヘッドは、掘削地盤によって適切な形状のものを使い、ヘッド径は杭径+100mm程度とする。
2 アースオーガーの引上げは、負圧によって支持地盤の緩みや孔壁の崩壊が生じないようにゆっくり行う。
3 杭先端部の形状は、開放形のものとする。
4 杭周固定液は、杭と周囲の地盤との摩擦力を確保するために使用する。
No70
普通コンクリートを用いた場合の鉄筋のかぶり厚さに関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 外壁の目地部分のかぶり厚さは、目地底から鉄筋の表面までの距離とした。
2 屋内では、梁と耐力壁の最小かぶり厚さは、ともに30 mm とした。
3 D29の柱主筋のかぶり厚さは、主筋の呼び名に用いた数値の1.5倍以上とした。
4 柱及びべた基礎の耐圧スラブで、土に接する部分の最小かぶり厚さは、ともに40mmとした。
No71
鉄筋の手動ガス圧接に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 鉄筋の突合せ面は、すき間が生じないように密着させた。
2 同一種類の鉄筋であったが、呼び名の差が7mmを超えていたので、圧接継手としなかった。
3 圧接部のふくらみの頂部と圧接面のずれが鉄筋径の1/4を超えたので、再加熱により修正した。
4 圧接部のふくらみの直径が規定値に満たないので、再加熱し圧力を加えて所定のふくらみに修正した。
No72
型枠の加工及び組立てに関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 階段が取り付く壁型枠は、敷き並べた型枠パネル上に現寸で墨出しをしてから加工した。
2 スラブ型枠材の転用率を向上させるため、床型枠用鋼製デッキプレート(フラットデッキ)を用いた。
3 屋根スラブとパラペット立上りコンクリートを同時に打設するため、パラペットの内側の型枠を浮き型枠とした。
4 横に長い開口部の下の型枠には、コンクリートの吹出しを防ぐために端部にふたをした。
No73
型枠支保工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 パイプサポートの頭部及び脚部は、大引及び敷板に釘止めなどで固定した。
2 パイプサポートと補助サポートの継手は、差込み継手とした。
3 壁の一部に出入口開口のある壁付梁の梁下の支柱は、壁を支柱とみなし、壁のせき板と同時に取り外した。
4 型枠用材料の転用率を向上させるため、スラブ下の支柱はウイングサポート(パーマネントサポート)を用いた。
No74
コンクリートの調合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 単位水量が大きくなると、乾燥収縮や打込み後の沈降が大きくなる。
2 粗骨材の最大寸法が大きくなると、所定のスランプを得るのに必要な単位水量は増加する。
3 AE 減水剤を用いると、所定のスランプを得るのに必要な単位水量を減らすことができる。
4 耐久性を確保するためには、水セメント比は小さい方がよい。
No75
型枠又は支柱の存置期間に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 コンクリートの材齢による梁下の支柱の最小存置期間は、普通ポルトランドセメントを用いる場合と早強ポルトランドセメントを用いる場合とでは同じである。
2 コンクリートの材齢によるせき板の最小存置期間は、基礎と柱は、同じである。
3 せき板を取り外すことができるコンクリートの圧縮強度は、梁下と梁側とでは同じである。
4 コンクリートの材齢によるスラブ下の支柱の最小存置期間は、高炉セメントB種を用いる場合、存置期間中の平均気温が5 ℃の場合と15℃の場合とでは同じである。
No76
JIS形高力ボルトを用いた接合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 部材接合部の材厚の差による肌すきが1mm以下であったので、フィラープレートは用いなかった。
2 高力ボルトの頭部又はナットと接合部材の面が、1/20以上傾斜していたので、勾配座金を使用した。
3 高力ボルトは、雨水やじんあいなどが付着しない場所に保管し、持ち出しは当日使用する必要数量だけにとどめた。
4 高力ボルトの首下長さは、締付け長さにナットと座金の高さを加えた寸法とした。
No77
鉄骨製作工場における錆止め塗装に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 組立てによって肌合せとなる部分には、錆止め塗装をする必要はない。
2 錆止め塗装を行う部材は、原則として塗装検査以外の検査を終了した後に塗装を行う。
3 現場溶接を行う部材の錆止め塗装は、開先面を除いてすべて塗装を行う。
4 素地調整を行った鉄鋼面は、直ちに錆止め塗装を行う。
No78
建設機械に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 バックホウは、機体がのっている地盤面より高い位置の土の掘削に適している。
2 タイヤローラは、鉄などを用いたバラストやタイヤの空気圧を変えることで、接地圧を調節できる。
3 振動ローラは、同じ重量の無振動のローラに比べ、締固め回数を少なくできる。
4 トラッククレーンは、作業現場まで迅速に移動でき、機動性に優れている。
No79
鉄筋コンクリート造の耐震改修工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 溶接金網巻き工法の柱補強工事では、増打ち厚さが薄かったので、コンクリートの代わりに構造体用モルタルを用いた。
2 増打ち耐震壁の型枠工事では、型枠のセパレーターは既存壁に設けたあと施工アンカーに取り付けた。
3 連続繊維補強工法の柱補強工事では、下地コンクリートの隅角部は、Rに面取りした。
4 既存梁下増設壁のコンクリートの打込みを圧入工法としたので、オーバーフロー管の流出先の高さは、既存梁の下端より低くした。
No80
補強コンクリートブロック工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1 まぐさを支えるブロックには、すべての空洞部にモルタルを充填した。
2 フェイスシェル厚の厚い方を下にして積んだ。
3 がりょうのすぐ下は、横筋用ブロックを使用してコンクリートの打込みを行った。
4 目地モルタルが硬化する前に、こてで押えて目地ずりを行った。
猫さん
2級建築施工管理技士 学科試験の過去問です↓↓