2級建築士の製図試験を独学で合格したい!でも、、、かなりきびしそうで不安、、
どれくらいの難易度があるの?
市販のテキストで合格は可能なの?、、可能なら独学したいし無理なら違う道を考えたいんだけど、、、
こんな不安を抱きながらモヤモヤしていませんか?
きょうこさん
今回は実際に製図試験を受験して合格している私が本音でアドバイスしちゃいます!
2級建築士の製図試験は市販テキストだけで独学合格が可能なのかを検証してみますので参考にしてくださいね♪
製図試験の練習には当然ながら製図道具が無いと何も始まりません。本番に持ち込み可能であり実際に使用して良かった製図道具の一覧をコチラの記事で紹介していますのでチェックして下さい。
2級建築士の製図試験に必要な超おすすめ道具まとめ コスパ最強!このおすすめ平行定規を実際に使用して二級建築士製図試験に合格しました2級建築士の製図試験は多くの方が日建学院か総合資格学院に通って学習すると思います。
しかし、中には独学での学習を目指す方も一定の割合存在しているのも事実です!
私自身は大手の資格学校で製図試験講座に通って合格した人間ですが、
もともとは独学を目指そうとしていた時期もありました!
独学は何と言っても必要経費が安いのが魅力と感じますよね?
そこで!!!
「果たして独学の人が本屋で売ってる製図用テキストで合格までもっていけるのか??」
という切実な問題を自分の経験を振り返りながら掘り下げたいと思います。
最初に製図試験に合格する為に必要な知識と技術を把握しよう!
きょうこさん
製図試験突破に必要な力とは何なのか?
それを知らない事には一体どんな学習が必要なのか分かりませんよね?!
この事をしっかりと把握すれば大手予備校の製図学習と市販の参考書での学習の差も理解できますし、
独学学習がどれくらいの覚悟を要するのかも理解できるかなと思います。
私は実際に製図試験を経験しておりますので一応は製図試験突破の為に何が必要かは理解しているつもりです。
その観点から次の事を紹介しておきます。
①平面、断面、立面、屋根伏図、矩形図などの描き方をマスターする!
②問題文から建築面積や平面プランを導くエスキス力を高める!
おおまかに言えばこの2点がマスターできれば本番でどんな問題がきてもある程度対応できます。
つまり合格できます。
①の各図面を描く作業は練習あるのみです。日建学院に行こうが総合資格に行こうが、自分でひたすら描きまくってマスターするしかありません!
大手予備校では各図面の描き方のコツであったり、「こうしたら時短できるよ!」的なネタを先生が授業で教えてくれます。授業中に描くのが下手な生徒や極端に遅い生徒がいれば先生が適切に指導に入ってくれます。
②のエスキス力は本当に身につけるのが苦労する項目です、、、。
エスキス力は問題文から平面プランを描く作業です。例えば玄関の位置はどこ? 居間はどこ?どの位の面積? 年老いた両親の部屋はどこ? 廊下の幅は適切? などだけでなく、どんな部屋が何室ほど必要で各部屋の面積はどれくらい必要なども指定されます。
敷地と道路がどの方角で接しているかが玄関の位置にダイレクトに関係しますよね?道路と玄関は近いのが普通ですね。
しかし北と東の2面で道路に接していたらどっちを玄関にする?あえて玄関は南に配置して歩く距離は多くしてもらう?
いろんな対応が出来ますよね?、、、つまりエスキスは無限大!!指定された敷地によりいろんな解答案がありえます。
きょうこさん
試験を作る人はエスキスが難しくなるような問題条件を作ってきます!受験生が「あ~こんあ部屋数1階に入りきらないよ!」とか困ってしまうような問題ですね。これは設計のプロを生むための試験なので当然ですね。
エスキスの力を高めるには課題をどれだけ解いたか? が決め手になります!
そしてエスキスしたプランが正しいのか否かを添削してもらう事も大切になります。ここが独学者の弱点です、、、
- 各図面を描く基本を理解可能な参考書
- 課題数が多くていろんな問題条件を経験しエスキスする力を養える参考書
- 上記の2点がそろわないと独学で合格は100%不可能!
きょうこさん
こんな条件を満たす参考書があれば合格可能だと思います。
市販の参考書の特徴を紹介しますので独学の参考にしてほしいと思います!
2級建築士試験設計製図テキスト(総合資格学院)で製図の描き方をマスター
平面図、断面図、立面図、屋根伏図、矩形図などの描き方の基本を学べる参考書になります。
市販の参考書では最高の参考書だと私は思います!!
総合資格学院流の製図の描き方のマニュアルを学べます。これはとっても学習効果が高いですよ♪
この本でとにかく図面の描き方を早期にマスターするのが良いです。
きょうこさん
この本で身に付く力は「図面の描き方」ですが、そのあたりのレベルは8月中頃までには完全にマスターしておく事ですよ~! 独学で合格を目指すならお盆休みに図面の描き方はマスターしていないと大手予備校の生徒と大きな差が生まれます!
エスキス力・問題対応力を高める問題集の条件とは?
次は製図試験の本番想定課題が掲載された問題集の紹介です。この問題集を解くことで本番同様のエスキス力を養います。
きょうこさん
課題を解いた数が自分のエスキス力となります。問題パターンの対応ひきだしが多くなるからですね。
大手の予備校では13課題程度は最低限度マスターします。お盆休みの補講などでさらにエスキス専門の授業などもありますので対応力は相当高くなるんです。独学者はこの現実を常に頭に入れましょう!
- 大手予備校の生徒は13課題程度は完全マスターしている!
- 独学者はこれにどれだけ近づけるかが合格のカギとなる!
独学者が大手予備校の対応力に近づく為にはとにかく多くの問題経験が必要です。
しかし市販の本はどれも収録課題が少ないのでとても力不足です、、、、
きょうこさん
打開策は市販本を複数購入して課題数を多くすることですよ!
市販本を複数こなせば課題の数も15課題程度になり大手予備校の生徒と同レベルに達します!!
先生に添削してもらえない弱点はありますが、せめて課題数は多くしておかないと本番で対応出来ないと思います。
2級建築士 設計製図試験課題対策集(日建学院)
日建学院の販売する製図用参考書になります。
課題の数は4課題になりますね。
2級建築士試験 設計製図課題集(総合資格学院)
総合資格学院の販売する製図問題集になります。
収録されている課題数は5課題です。
2級建築士試験 設計製図 課題ドリル(市ヶ谷出版)
市ヶ谷出版が出している2級建築士の人気参考書ですね。この本はなんと10課題も収録されております!
この課題数の多さが独学者の人気を呼びかなり人気の本となっておりますね♪なかなかいいセンスをした出版社ですね。
あとは製図を描く前の段階で重要なエスキス能力を向上させる本も紹介しておきます。
二級建築士設計製図試験 最端エスキース・コード
とかが有名な書籍です。
エスキスとは課題に対して各部屋をどのような面積でどのような間取りで配置するのかを考える作業です。
製図の下書きアイデアのようなものですね。
これを元にして後はマシーンの様に製図を描くわけです。
製図の能力以上に重要になるのがこのエスキスです♪(きっと皆さんも8月後半にはそう感じるはず)
きょうこさん
これらの問題集を複数解いていけば経験する課題が良い感じで増えていきます♪
添削してもらえない弱点はありつつも、経験する数は多いので独学突破には最適な学習法だと思います。
大手予備校は製図試験講座で45万円とか必要ですのでこの程度の出費はかなり安いと思います。
最初に情報量はどの程度あるのかを検証します!
日建、総合資格学院ともA4の大きさで、
総合資格が100ページ程度、
日建が140ページ程度内容量です。
これって多いの少ないの??
私の大手予備校の通学者用のテキストの内容量は、、、
①エスキスで190ページ
②作図で200ページ
なんと合計約400ページほどの情報量なんですね~!!!
自分が学習したテキストとは言え量の多さにびっくり!!
よくがんばったな~、、
つまりです!
市販本のページ数はせいぜい100ページから140ページ程度!
これと比べて、
大手予備校のテキストは(一社しか知りませんが)400ページ程度!!
大手予備校の生徒は独学者の
約4倍!!!!
の情報量のテキストを片手に学習してるんです!
これが事実です。
私自身も書店で自分が通っていた予備校が出版しているテキストをパラ読みしたことがありますが、
通学用のテクストをギュギュっと圧縮して詰め込んだ内容だな~と感じました。
基本的に教えてる内容は同じですが、説明文や説明図面や写真がバッサリと省略されている感じです。
市販本の製図課題って本番に対応出来るの?
2級建築士の製図試験は結局、本番を想定した課題を何種類こなすかが重要です。
その意味では市販本も本番を想定して作られているので全く問題は無いです。
市販本の製図課題ってどれくらいの量なのか?
①総合資格学院の市販テキスト・・・5課題
②日建学院の市販テキスト・・・・・4課題
ちなみに、
大手予備校の通学生は少なくとも15課題近くはこなしています!!
私も数えると約14課題の実戦形式の課題をこなしていました。
この差は
3倍です!!!!
しかも、
この14課題にしても非常に充実しており、
6課題程度は「まあ基本的な課題」
のこりの課題は、生徒が「あ~なんじゃコレ!マジで難しいなコレ!」と負荷を与える問題です。
つまり、、、、
予備校の通学生って
①基本的な問題が出題されたら瞬殺で製図出来る実力!
②難問、奇問が出題されても対応は出来る素地を身に着ける!
これが身についてる人がほとんどです。
私の通っていた予備校では、
上記の課題数では不安だという人の為に、
さらに奇問、珍問に対応可能な課題と対策の講座を開いておりました。
私は与えられた課題をこなすのでもう手一杯でしたので出席はしてませんが、
「どの世界にも高い次元で戦う人々がいるんだな、、」
と本当に焦りながら学習していた記憶があります、、、
製図試験に合格した経験から言いますと、
市販本の4課題や5課題という量はかなり少ないと思います。
せめて10課題程度はしないとかなりリスキーです。
というか、、、
ヤバいでしょそれ!としか思えませんが、、、
でも、運とセンスが抜群の人って5課題でもきっと合格しちゃうんだろうな~、、
私は無理ですが。
とにかく独学者は迷わず問題集を2冊程度は購入して1問でも多く解いておきましょう!!
続いて、
エスキスの事を検証します。
製図試験の勝者。それはエスキスにある!市販本は身につくの?
エスキスって何?
ずばり
「課題文章を読んで、要求された要件を全て踏まえながら平面プランを立てること!」
つまり、
課題文を読んだら、
200分の1の簡略的な平面レイアウトをサクッと考える技術です。
簡単でしょそんの?!
そう思いませんか?!!!
ヤバいんですコレが!!!
実に難しかった~、、本当に苦しんだ~、、、。
簡単な課題のエスキスなんて赤子の手をひねるかの如く簡単です。
しかし敵もそんなことはお見通しです。
例えば、
「1階の面積の条件が狭いのに、南面に居間やら寝室やら玄関やらを広めに要求されている課題」
などは結構しんどいです。
課題の中には本当にやらしい要求条件があったりして、受験生を悩ませます。
製図試験を振りけえると、
結局エスキスの実力が合否を分けたと感じます。
私は本番の試験でエスキスに相当苦しみました。
15課題もこなしてたのに苦しんだんですね。
本番中に「マジ?、あれほど休日返上で時間をかけたのにこの様か~、、、」
と内心叫びましたが、
15課題をこなしていたお蔭で、
自分の想定したより倍の時間がかかりましたが、
なんとかその年の受験生を困らせる課題のポイントとなる要素もしっかりとエスキスで対処する事が可能でした。
まさかこの要求はされないだろうと思っていた内容でしたが、似たような想定問題を1課題こなしていたので、自分の中でパズルが組みあがっていったんです。
2級建築士の製図試験って、
実際に線を引く製図スピードは出来て当たり前というか、合否に決定的に影響は与えません。
結局はエスキスの実力が大切!
私も8月に鬼のように製図しまくっていたので製図スピード自体は完成してしまっていました。
周りの生徒を見渡しても、
製図の速度は皆が早くてそんなの出来て当たり前という要素でした。
結局、エスキスですよエスキス!!
エスキスさえ上達すれば、あとの作図は覚えた手順通りで行う単純作業でしかあいりません。
試験では製図の美しさやアイデアを競うのではないのです。
①エスキスは絶対重要な技術!(自分のアイデアが求められる!)
②作図などは機械的な単純作業!(機械的に手を動かすだけの作業!)
エスキス力の上達って市販本でも可能なの?
私の結論は、、
「5課題分のエスキス力しか身につかない」
ですね。
エスキスって何問の課題数をこなしたのかが重要です。
それ以外に上達はあり得ません。
同じ問題を何度も解いても、その課題に対処できるだけです!
玄関が北側、南側、東側、西側、面積が狭い、要求部屋数がやたら多い、バルコニーなど敷地面積とのからみが発生する、居間が2階にある、車いすの人に対応出来るプラン、
などなど何種類の問題に対処したかが自分のアイデアのストックになるんです。
市販本の5課題ははっきり言って少ないです。
しかし、、
実務で変わり者の施主の困った要求にも何度も対応している設計の猛者ならば、
5課題もこなせばあとは応用力で対処も可能だと思います!
平面プランの作成なんて普段してない!という人は予備校に通うのがエスキス上達には近道ですね。
質問が出来るか否かは大きいので通学や通信講座も考えましょう
きょうこさん
本では製図技術といものを理解出来ない人!
迷わず建築士会などの通信講座で動画学習した方が無難です。製図って動画で先生の描き方を見るだけで理解できる面が大きいですよ~。
最後に元も子も無い話ですが、
市販本での独学では質問出来る人がいないので辛い部分もあるかと思います。
生徒に手厚い説明をしている大手予備校のテキストや課題であっても、
疑問が日々生まれてきました。
そんな時、週に一度、
自分の疑問を先生に全部質問してその場でアドバイス頂けるのは最高でした。
予備校の先生って生徒が作図している間は結構暇そうな感じですので、
質問しやすい環境でもありました♪♪
まとめ
①大手予備校と市販本ではテキスト換算で4倍近くの情報差がある!
②大手予備校と市販本では課題数で見ると約3倍近くの量の差がある!
この決定的な差が、学習量の差につながり
③エスキスの実力に決定的な影響力を与える!!
④製図の速度に決定的な影響力を与える!!!!
そして、、
⑤予備校ならば先生に疑問を質問出来るので不安要素が毎週減っていく!!
この5つのふまえた上で、それでも独学突破を目指す人には次の参考書、問題集での学習が必須です。
この本で図面の描き方をマスターする(8月中頃には図面マスターしているのが理想)
そして、
などで製図の課題を多くこなす!そして対応力を養うことが合格へのカギです。
ざっとこんな感じです!
独学には質問できる場所が無いのが弱点です。そこが不安で不安でしかたない人は締め切りになる前に建築士会の通信講座であったり、建築士会、総合資格、日建学院などの通学講座を申し込んで下さい。